鰯とウイキョウのパスタ(Pasta con le sarde)

料理をするようになってレシピを見ることが増えました。

そこで気付いたのは同じ料理でも少しずつ違うってこと。

例えば「カレー」みたいな一般的かつ大衆的な料理でもレシピは色々。

それを書いた人、もしくは作り手が一番美味しいと思うやり方が書かれているんだなと。

そりゃそうだよなと。

 

今回チャレンジするのは「鰯とウイキョウのパスタ」、「Pasta con le sarde」です。

シチリアの家庭で食べられている郷土料理とのこと。

ネットで日本語のレシピを沢山閲覧することができます。

どれも美味しそう。

いくつかを見ると、絶対に外しちゃいけないものが分かってきます。

色々なレシピを見た結果、一番簡単で美味しそうなやり方を自分なりにやってみました。

段取りは沢山あるんですが、一つ一つは簡単です。

日本では本格イタリアンのお店でもないとあんまり見かけませんが、向こうでは家庭料理。

気軽にやってみたいと思います。

下にレシピを。

<材料>3〜4人分

  • 大きくなりすぎたスティックフェンネル 1/2個
  • アンチョビフィレ 3枚
  • オイルサーディン 1缶
  • ニンニク 1片
  • サフラン 0.1g
  • 松の実 10g
  • 生パン粉 20g
  • オリーブオイル 適量
  • レーズン 大さじ1 
  • 白ワイン 50cc
  • ブカティーニ 300g
  • 塩 適量
  • コショウ 適量

ここまで多種な材料を使う料理は初めてなので緊張します。

使い忘れとか、タイミングとか...

いきなり余談です。

この料理ってシチリアの家庭料理ってことなんですが、日本で食材を揃えると結構な金額いきます。

特にサフラン。

0.4gで税込500円超えてきますから。

500円分を使うわけではないんですが、他に使いようもないからまたこの料理作るしかない...

 

そんなことをインスタにあげたら、鶴岡の五十嵐農園さんから、紅花で代用できるよとアドバイスいただきました。

ありがとうございます!

でも紅花もまあまあ高い。

 

なんでも、この鰯とウイキョウのパスタは別名「黄金のパスタ」とも言われるらしく、サフランでパスタに黄色く色付けするってのが本場流とのこと。

 

とにかく本場に近づきたくて生まれて初めてサフラン買いました。

あと、本場に近づくためブカティーニも買いました。

芯に穴が空いているシチリア発祥のパスタ。

 

これは近所のスーパーなんかでは手に入らなかったのでamazonです。一袋だけ買うのもヤマトさんに悪いと思って、5袋のまとめ買いを。でもそんなにブカティーニ食べるかな?この先...

もっとシチリア料理を覚えなくては。

 

ブカティーニが無ければ太めのパスタで。

材料のところにも書きましたが、今回使ったのはスティックフェンネルなんですが、大きくなりすぎてもはやスティックと言えなくなったやつ。

 

ややこしい...

 

むしろ小さなフィノッキオとして、売りたくなるような良い形なんです。

 

ちなみに、ウイキョウ=フェンネル=フォノッキオ です。

全部同じ野菜のこと指しています。

ついつい色んな言い方しちゃうこの野菜。

ウイキョウは和名なんですが、この呼び方だとどことなく高級感あるのはなぜでしょ...

 

これをまず葉と玉とに大雑把に切り分けます。

葉の方は捨てないでください。

トッピングやパスタを茹でる時に使います。

根の付いていた地際の部分を落とします。

すると簡単にひと皮ずつむけるようになります。

セロリをはがす要領で。

それをざく切りで。

玉の部分はもっと細かく切った方が良いです。

 

残った芯の方はピクルスなんかに如何でしょう?

いつものごとくオリーブオイルでニンニクとアンチョビを炒めます。

そこへフェンネル、松の実とレーズンを投入。

私、41年間レーズンを拒んで生きてきました。それも今日でお終い。

どのレシピ見てもレーズン入ってる...

だから絶対外しちゃいけない食材です。

でもあんまり勇気が出なかったので気持ち少なめ...

フェンネルがうっすら透き通ってきたらオイルサーディンを汁ごと投入。

少しコショウ入れます。

 

今回参考にしたいくつかのレシピにはオイルサーディン使ったものはありませんでした。

基本は鰯を手開き。

まぁお昼用だし、早く作るってのも重要なのでここはショートカットです。

 

 

オイルサーディンだから炒めてるとすぐボロボロになっちゃう。

そこに白ワインを入れてアルコールを飛ばします。

レーズンが少なかったことも補ってくれる。

欲しいのは香りと酸味とうっすら甘味。

 

 

これでパスタソースは完成。

前にも書きましたが、この料理、黄金のパスタという別名があります。それは、サフランを入れたお湯でパスタを茹でることで黄色く色づかせるから。

 

高級なサフランを投入。

ちびってこれだけしか入れなかったら後で足りないような気がして、後で量を追加しました。トータル0.1g。ちゃんと計ってないけど。0.4g入ってる袋の1/4使ったので。

それと、このパスタはウイキョウの香りをパスタにつけるってのが特徴らしく、葉をパスタ鍋に予め入れます。

後で引き上げるのが大変だろうと思って大きい塊で入れました。

パスタ茹でるので予め塩は入れてあります。

ブカティーニを茹でるわけですが、このパスタ、茹で時間が短い。私が買ったのは6分でした。真ん中に穴空いてるからだな。きっと。

 

茹での終盤で葉の部分は引き上げました。

 

パスタを茹でているその間にやることがあります。

それはパン粉を煎ること。

今回は生パン粉を使いました。

 

しばらくするとこれくらい色が変わってきます。

ここまできたら火からおろして一旦放置。

パスタが茹で上がったらソースと混ぜて、お皿に盛り付け、パン粉を散らします。

 

残しておいた葉をトッピングして完成!

 

うめぇ。

 

鰯の出汁満載な感じをフェンネルの爽やかさが中和してくれているかのよう。

 

レーズン、気にせず食べることができました。

フェンネルのおかげかな。

 

段取りは多いですが、調理時間はそんなにかからないので是非お試しください!